プロパンガスの契約を結ぶと、ガス会社は法律(液化石油ガス法第14条)にもとづく書面をお客様に渡さなければなりません。通称「14条書面」です。料金の決め方や、配管・設備の持ち主、解約のときの清算方法など、あとで困らないための大切なことが書かれています。
出典:全国LPガス協会「LPガス販売指針(取引適正化・料金情報提供の自主ルール)」第5次改訂(2025年1月) 第2章
販売指針は、14条書面のうち次の5つについては、トラブルを防ぐため、説明を受けたことをお客様の署名つきの書面などで確かめるよう、ガス会社に求めています(液化石油ガス法施行規則第13条第5号〜第9号)。
| ① 料金の決め方 | ガスの価格の算定方法、算定の基礎となる項目と、その内容の説明 |
|---|---|
| ② 設備の持ち主 | ボンベなどの供給設備と、家の中の配管やガス器具などの消費設備が、誰の持ち物か |
| ③ 設備の費用の負担 | 設備の設置・変更・修理・撤去の費用を、誰がどう負担するか |
| ④ 設備を借りている場合の費用 | ガス会社の持ち物の設備を使っている場合に払う費用の額と、払い方 |
| ⑤ 解約のときの配管の清算 | ガス会社の持ち物の配管を、解約のときにお客様に移す場合の精算額の計算方法 |
出典:全国LPガス協会「LPガス販売指針(取引適正化・料金情報提供の自主ルール)」第5次改訂(2025年1月) 第3章
解約のときは、ガス会社の持ち物の配管や機器は、原則として14条書面に書かれた清算方法で持ち主を移します。書面に持ち主や計算方法が書かれていなければ、清算金は請求できない、とされています(ガス会社を変えるときの決まり)。
契約のときに14条書面と一緒に渡される料金表には、「基本料金○円、従量料金1㎥あたり○円、設備料金○円」のように、価格の決め方を書くことが求められています。それぞれの中身は、販売指針では次のように説明されています。
| 基本料金 | ガスの使用量に関係なく、安定してガスを届けるために固定でかかる費用。ボンベ・自動切替装置・ガスメーターなどの償却費、賠償責任保険料、点検などの保安の費用、検針・集金などの管理費用など。 |
|---|---|
| 従量料金 | ガスの使用量に応じてかかる費用。仕入れ代金、配送費、販売のための経費など。 |
| 設備料金 | 配管やガス器具などの貸付料金など。賃貸住宅の入居者には「該当なし」または「0円」と書きます。 |
このほか、一定の量まで定額の「最低責任使用料金制」の料金表もありますが、制度改正により三部料金制へ移っていくことが求められています(三部料金制の見方)。
出典:全国LPガス協会「LPガス販売指針(取引適正化・料金情報提供の自主ルール)」第5次改訂(2025年1月) 第5章
「いつの間にか単価が上がっていた」という場合は、通知があったか、14条書面に原料費調整の決まりがあるかを確かめてみましょう(岡山の料金の15年)。
値上げの金額が輸入価格の動きと見合っているかの目安は「輸入価格と為替で、ガス代はどのくらい変わるのか」をご覧ください。
出典:全国LPガス協会「LPガス販売指針(取引適正化・料金情報提供の自主ルール)」第5次改訂(2025年1月) 第5章
消費者契約法では、事業者の行為によってお客様が誤解したり困惑したりして契約した場合、その契約を取り消すことができます。販売指針も、次のような行為は禁止されていると説明しています。
また、契約を解除したときの違約金が、事業者に生じる平均的な損害を超える部分は無効とされています。2025年12月の最高裁判決も、この考え方にもとづくものです(貸付配管と最高裁判決)。
出典:全国LPガス協会「LPガス販売指針(取引適正化・料金情報提供の自主ルール)」第5次改訂(2025年1月) 第2章