プロパンガスの商習慣の問題と、国の見直しの経緯

プロパンガス(LPガス)の料金は、長いあいだ「分かりにくい」と言われてきました。その背景には、業界に昔から続いてきた商習慣があり、国もそれが消費者の不利益につながっていると認めて、制度の見直しを進めてきました。このページでは、資源エネルギー庁の資料をもとに、その経緯をまとめます。

問題とされた2つの商習慣

資源エネルギー庁は、問題の背景となっている商習慣として、次の2つを挙げています。

賃貸の集合住宅「無償貸与」:ガス会社から建物のオーナーへ、給湯器やエアコンなど、さまざまな設備が「無償」で提供される。その費用が、入居者のガス料金に上乗せされる。
一戸建て「貸付配管」:家を建てるときにガス管を設置したガス会社が、ガス管の持ち主のままガスを供給する。

資源エネルギー庁は、これらの商習慣がガス料金の不透明さにつながり、入居者や一戸建ての家主がガス会社を変えることを難しくしていると指摘しています。

なぜ消費者が不利になりやすかったのか

当協会がご相談を受けてきた中でも感じるのは、「ガス会社を選ぶ人」と「ガス代を払う人」が別になりやすいという構造です。

ガスの品質や安全の決まりは、どの会社でも同じです。問題は、料金の決まり方と、その見えにくさにありました。

1999年の公正取引委員会の調査からの長い流れは「料金の透明化はどう進んできたか」に、言葉の意味は「料金と制度の用語」にまとめています。

国の見直しの経緯

2017年資源エネルギー庁が「液化石油ガスの小売営業における取引適正化指針」(ガイドライン)を制定し、ガス会社に標準的な料金メニューを公表するよう求める。国の委託調査(2017年度)では、公表していた事業者は全国で約76%、岡山県で約80%。ただし多くは店頭での掲示だった。
2021年6月経済産業省と国土交通省が、関係業界に対し、賃貸住宅の入居希望者へガス料金の情報を提供するよう依頼する通知を出す。
2023年国の審議会の下に「液化石油ガス流通ワーキンググループ」が設けられ、商習慣の是正を議論。7月に制度改正の案を示す。12月1日には、資源エネルギー庁のホームページに匿名でも投稿できる通報フォームが開設される。
2024年7月2日改正された省令が施行。無償貸与などの過大な利益供与の禁止、ガス会社の切り替えを妨げる条件付き契約の禁止、賃貸の入居希望者へのガス料金の情報提供。
2025年4月2日三部料金制の徹底:請求を「基本料金・従量料金・設備料金」に分けて示す。エアコンやWi-Fiなどガスと関係のない設備の費用をガス料金に含めることを禁止。賃貸住宅では、ガス器具などの費用を含めることも禁止(新しい契約から)。

出典:資源エネルギー庁「LPガスの契約を透明化!私たちにも影響する、法制度改正の中身とは?」(2024年2月22日)、経済産業省の発表資料ほか。違反には登録の抹消や罰金などの処分が定められています。

これで何が変わったか

改正から2年で何が変わり、何が残ったかは「ルール改正で何が変わり、何が残ったか」にまとめています。

つまり、ルールが変わっても、ご自身の料金を確かめて、比べることの大切さは変わりません。

当協会が大切にしていること

当協会は、2015年から岡山で、プロパンガス料金のご相談を無料で受けてきました。運営は、加盟いただいている会員ガス会社の会費でまかなっています。会員ガス会社には「一方的で不透明な値上げをしない」ことを誓約いただき、ご紹介はこの誓約に同意した会社に限っています。

料金が見えにくいままでは、消費者は比べることができません。当協会は、お客様とガス会社の間に立ち、納得できる料金で使い続けられることを目指しています。

ご家庭でできること

ご相談は無料です

今のガス会社・毎月の使用量・料金をお知らせいただければ、おおむねどのくらい下がる見込みかをお伝えします(岡山県内の一戸建て・持ち家の方)。

086-238-6333