賃貸住宅のプロパンガスの会社を決めるのは、建物のオーナーです。2024年から2025年にかけての制度改正は、ガス会社だけでなく、オーナーの方にも深く関わる内容でした。
2025年2月に行われ、国の審議会で報告された賃貸集合住宅のオーナー約1,000者へのインターネット調査では、制度改正を「知らなかった」オーナーが47.8%でした。また、入居者が払っているガス料金を把握しているオーナーは3割程度でした。
出典:神奈川県LPガス協会(第12回液化石油ガス流通ワーキンググループ〔2025年6月23日〕の紹介)
| 設備の無償提供 | 2024年7月から、ガス会社が契約を取るために、オーナーなどへ正常な商習慣を超える利益(設備の無償提供など)を渡すことが禁止されました。 |
|---|---|
| 入居者への料金の提示 | 入居を考えている人から求められたら、ガス会社は料金を示さなければなりません。オーナーや不動産会社を通じて、入居前に料金を示すことも求められています。 |
| 設備費の上乗せ | 2025年4月からは、賃貸住宅向けのガス料金に、エアコンやガス器具などの設備の費用を含めることが禁止されました(新しい契約から)。 |
| 切り替えの制限 | 長期の契約や解約金などで、ガス会社の切り替えを制限するような条件付きの契約も禁止されました。 |
出典:資源エネルギー庁「LPガスの商慣行是正に向けた制度改正と実効性確保策」(2024年6月20日)、消費者庁「賃貸住宅のLPガス料金 賃貸借契約の前に確認しましょう」
国は、ガス会社がオーナーに給湯器やエアコンなどを無償で提供し、その費用を入居者のガス料金で回収する商習慣が、入居者が料金を知らないまま高いガス代を払う原因になっていたと説明しています。入居者は入居してから料金を知るため、不満があっても受け入れるしかなかった、という指摘です(賃貸住宅のガス代はなぜ高い?)。
国の資料には、ガス会社側からの声として、オーナーから設備のメンテナンスや紹介料を条件に出され、断ったところ他社に切り替えられたという例も紹介されています。
出典:資源エネルギー庁「LPガスを巡る商慣行の見直しに向けた取組状況について」(内閣府 消費者委員会 本会議資料、2023年12月6日)、資源エネルギー庁「LPガスの商慣行是正に向けた制度改正と実効性確保策」(2024年6月20日)